PHPの重大脆弱性と撮影現場の在り方
2026/10/23
一日のうちに、これほど多くのサイトが止まった日があっただろうか。
世界のウェブサイトの約7割で使われているプログラミング言語「PHP」に、重大な脆弱性が見つかった。
悪用されればサイトの乗っ取りや情報流出につながる恐れがあり、深刻度は最高レベルの「緊急」だ。
10月21日夜に修正プログラムが公開されると、ネットショップや銀行、動画配信、政府機関のサイトまで、停止や緊急メンテナンスが相次いだ。
高市首相が速やかな対用と、必要に応じたサイトの一時停止を呼びかける事態にまで至った。
今回の件で特に印象的だったのは、被害を防ぐために「サービスを止める」という決断が続いたことだ。
安全を守るための適切な措置であることは間違いない。しかし見方を変えれば、基盤を支える仕組みの一部に不具合が起きるだけで、これほど多くのサービスが一瞬で使えなくなるという現実を突きつけられた。
止まれば、そこで何かが途切れる。
ネットショップなら注文が入らない。銀行なら振り込みが通らない。動画配信なら再生が止まる。数時間で済んでも、売上や信用に直結する。
思えば、普段は当たり前のように使っているネットの機能も、案外あっさり途絶するものだ。
遠い未来の話ではなく、目の前で起きたことである。私たちが依存するデジタル社会のもろさを、改めて思い知らされた格好だ。
では、どう身を守ればよいのか。「ネットに依存しない生活」を送るのが理想かもしれないが、現実的ではない。
せめて「ネットはいつでも使えるとは限らない」という前提を心に刻み、大切なデータや連絡先は、手元の端末や紙に残しておくことだ。
翻って、撮影の現場はどうか。私は写真の現場で働く一人として、こう考えている。
ウェブやネットが停止しても、AIに頼らない撮影技術があれば、私の仕事は止まらない。
先日この場に書いた『効率』と『非効率』でも触れたが、ネット依存の危うさは、もう露呈したかたちだ。
撮るという行為そのものは、回線の向こう側ではなく、カメラを構える自分の手と目の前にある。
やはりその道のプロフェッショナルには、撮影現場において「手作業」で完結できる技量が必要なのだと、改めて思う。
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浅井智也写真事務所
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